桜通り歯科コラム
体の不調、歯と目が原因かも?!
体の不調、歯と目が原因かも?!
私は歯のことを担当するということを踏まえた上でお話ししますが、正直歯のことだけで何かというのはなかなか難しいと思いますので、まずは私の考えを述べようと思います。
まず第一に、目と歯というのはユニットで考えなければなりません。さらにいうならば舌というのも省くのは難しいでしょう。目と歯と舌、三つを一セットとして僕の持ち場としていただければ話をしやすいかと思います。
目次
- 身体の位置情報
- 鼻呼吸と口呼吸
- 正しい噛み合わせの条件
- フォワードヘッド
- 歯の不調(或いは噛み合わせ)によって、どのような不調が起こりうるのか?
- 日頃の意識から改善していく
- 歯のことで意外と知られていない事実
身体の位置情報
自分が立っている状態、相手との距離感、地面、壁などとの距離感、動き出した時のスピード、座っている高さ形、危険察知などに関して、人は三つの機関を使用して行っています。
①視機能
②前庭機能
③体性感覚
この三つです。静止状態ではこの三つのうちの視機能が70%を占めます。身体のキングオブ指揮官は目というわけです。
先に例えれば、噛み合わせ(伵合、歯)は身体に強力な力を生み出すエンジン。舌は主柱、土台です。身体を大まか診て捉えるということはとても重要です。そのことについて私は階層に分けて考えます。
足底は地面を踏む場所。足底が地面をしっかりと踏むことで、上の姿勢は安定します。足のつかないぶらぶらした状態では体幹は安定しづらく、肘をついたりして維持する必要が出てきます。椅子の高さも足底が一番地面に力を伝えれる高さが適切です。僕は診療の際に足裏の状態は診ますが、自分自身では普通に地面を捉えているつもりでも、実際は捉らえられてないことがほとんどです。そして噛み合わせはそこに重心変化で強く影響しますので、足底の重心のかかっている具合を診ることは治療を進める上で重要な情報です。
2階は骨盤隔膜
3階は横隔膜です
横隔膜はご存知の通り呼吸に重大に関わる場所です。横隔膜が上下することで呼吸が可能になり、その柔軟性は一日二万回以上行う呼吸の効率に関わります。2階の骨盤隔膜は横隔膜とユニットで考えなければいけません。腹腔の容積が増減することはありませんので、横隔膜が柔軟性を持って動こうとしても骨盤隔膜が柔軟性を失っていれば横隔膜は正常な動きをすることができません。横隔膜と骨盤隔膜の状態が良好で、腹横筋と、内腹斜筋に筋活性が起こることで腹圧のコントロール、体幹の安定につながります。
3階と4階の間は胸郭で、ここの形は横隔膜はじめ呼吸器に多大な影響を及ぼします。呼吸は生きる上で欠かせない活動なので、ここの状態が正しくあることは非常に重要です。
5階、最上階は口蓋です。
口の中の屋根の部分です。この上に身体のキングオブ指揮官である目があります。舌が口蓋に付着している状態と舌が口蓋から離れている状態だと下肢への出力が違うことは研究データとしても出されていますし、感じることもできます。もちろん舌が口蓋に付いている方が下肢への出力は上がります。主柱、土台と例える理由はそこにありますが、口蓋という屋根をいかに舌がうまく利用できるかということが重要で、その舌は目と神経的に深い繋がりを持ちます。例えば目を上に向ければ舌は口の中で上に上がり、口蓋に付きます。目を下に向ければ口の中で口蓋から舌は離れ、下に落ちやすくなります。
鼻呼吸と口呼吸
鼻呼吸と口呼吸についてのことを話すとき、鼻呼吸には身体に対して有効な点がいくつもありますが、口呼吸には何一つありません。例えば鼻呼吸を行う際にのみ、鼻腔の粘膜と副鼻腔の粘膜から一酸化窒素が発生します。一酸化窒素の役割は、毛細血管の拡張、血管壁の柔軟性を保つことです。
その鼻呼吸は舌が口蓋についている状態が行いやすい状態と言えます。目を上に向けて、口の中で舌が上に上がり口蓋についている状態で鼻呼吸にて深呼吸を行うように吸気を行います。目を下に向けて舌が口の中で口蓋から離れた状態で同じように鼻呼吸の吸気を行います。
目が上、舌が口蓋についている状態での鼻呼吸の吸気の方が明らかに行いやすいことがわかるはずです。ハミング下では通常の鼻呼吸下と比べ、鼻腔内の一酸化窒素(NO)濃度が15倍に上昇したというスウェーデンからの研究データもあります。研究グループは「ハミングによる空気の振動で、副鼻腔と鼻腔の間のガス交換が促進された結果」と考察していますが、少し上を見上げて舌が口蓋についている状態でのハミングは毛細血管の拡張などを促しやすくなるなら、考え方によっては免疫力なども上がる可能性もなくはないと思われます。
目を上下に動かした際に舌が同じような動きをする関係性については理解できたかと思いますが、左右はどうかというと基本的には同じです。目が右を向けば舌も右、目が左であれば舌も右です。しかし少し上下の場合と違うのは、下顎の動き方が関与してきます。同じ目を右に動かす動きでも右に首をかしげる形で、顎の先を左に動かすと舌は左に行きます。左への動きの場合も同じようなことが起こります。
食事の際に左右どちらかにテレビがあり、目が制御されると上下の時よりは多くパターンは別れますが、舌の動きは偏りを持って制御されることになります。咀嚼という活動の中には噛み合わせ(伵合、歯)が関与してきます。噛み合わせ(伵合、歯)は噛み切る、砕く、すり潰す、という役割を果たし、飲み込む際はしっかりと噛んで、口の中に安定性をもたらします。筋に緊張、力を生み出すわけです。
舌はその過程で砕かれ、すり潰された食物を歯の上に乗せて、口蓋で押しつぶしてという作業を繰り返します。それが目の制御により動きに制限をもたらせられていると左右噛み合わせをバランスよく使用することは難しくなるでしょう。慢性的にその状態が長く続けば、矯正治療の際にはに力を加えれば位置を動くように、歯の並ぶアーチは崩れ、噛み合わせの当たり方、顎の動き方には問題が現れてくることになります。
食事の際は目の制御が起こらないように、テレビを見ることは控えるべきでしょう。また、目の視機能は咀嚼に入る前、捕食の段階で、ものを見て、その取り込む情報から脳は味の予測、量などの判断を行います。
食べている食事から目を離し、テレビを見ながらとなるとその段階の脳に上がる情報が少なく、味は濃いめに判断され、適量の判断が鈍るので食べ過ぎてしまう傾向があるようです。
正しい噛み合わせの条件
正しい噛み合わせには条件があります。
1.下顎の位置が全身の中で生理的に正しい位置にある。
2.1の条件下で上下の歯の位置が正しい。
3.1と2の条件下で歯の形が正しい。
奥歯(臼歯)で噛んだ時は強い力が生まれますし、前歯で噛んだ時はそうはなりません。これは歯によってどの歯が噛んでも良いということではないということを示しています。それは咀嚼やその他の運動があった場合でも同じです。その条件を踏まえようとすれば、はの形は適切でないといけません。
4舌の状態が正常であることです。
舌は見えている舌の部分だけでは見きれないものがあります。解剖的に見れば、舌の部分という位置づけになりますが、身体の強いつながりで見れば、横隔膜と繋がり、足底までの流れを持ちます。もちろんその間には臓器やその他の状態が関与するので、人により、繋がり方の強い弱いはありますが、階層分けの部分で主柱、土台でもあり、各階層の状態を強く受ける部分でもあります。
噛み合わせはその中で身体を安定する。身体を壊す。強い力を生み出します。下顎の周りには136個の筋肉があります。それに加えて連動して動く筋肉があり、それらのほとんどが骨に付着しています。頭や首は噛み合わせの影響を受けやすい場所です。
そしてその中には脳、脊髄があります。おしぼりを絞って中は絞らず外側だけを絞れと言われて絞れますか?無理です。体が歪むということはそういうことです。外側だけが歪むわけではありません。歯の強い力はそれを絞り上げていく強い力を持ちます。そしてその指揮官は目ということです。目の使い方がおかしければ、歯により体の様々な運動が奪われ、調子を崩されるわけです。
目から歯が影響を受けるばかりではなく、歯も目へ影響も及ぼします。歯は頭蓋骨を歪める力を持つので、目の受け皿である眼窩も影響を受けます。左右の視力差が大きいとか、左右の目に何らかの違いが視機能の違いがある人などは噛み合わせの問題を疑うべきでしょう。
耳も顎関節のすぐ後ろにあります。片耳に難聴が出るなどの異常がある場合もまた疑う余地はあるでしょう。治療を行う際はその頭蓋骨の歪みをレントゲン写真などを使用して的確に診断し、ある歪みを解くように進めなければいけません。それにより、視機能やその他多くの改善は見込まれます。
フォワードヘッド
フォワードヘッドを考えます。現代病とも言えるのがこのフォワードヘッドです。前方頭位とも言われ、猫背の状態に当たります。首が前に突っ込んだ姿勢のことです。この問題を解決するには3つの場所の改善が必要と考えています。
1.視機能の問題
2.呼吸、腹腔の問題
3.噛み合わせ、舌の問題
1視機能の問題
最近はスマートフォン、パソコンの使用時間が長くなり、目が下転(下を向いている)状態にあることが多く。この問題は重大だと思っています。
『目の上転』
私は姿勢や活動に関わる身体の問題の一番重要なものはと言われればこれだと思います。目が下転して、集中状態にあり続ける。これが現代社会に多くなっている状態です集中状態はどうやって作り出されるかというと、目の前に何か小さなものを一点凝視して周囲の景色がぼやけている状態を作ると、身体には前に引かれるような感覚が現れ、首は前に倒れ、肩は内巻きになり筋にも緊張状態が現れます。『考える人』の銅像の形がそれです。この時目は少し寄り目気味になります。この形が頭の中は集中状態に入りやすい状態です。
逆に目の前のものを周囲景色の一部として全てにフォーカスを合わしてみようとすると、身体には後ろに引かれるような感覚が現れ、筋は緩和した状態になります。目は少し離れる形になり集中からは解かれ頭の中もリラックスした状態になります。
ソファーにひっくり返ってリラックスした状態から何か思い出して考え始めると、身体を起こして『考える人』の姿勢になり、集中状態を作り出す。目離れている状態から寄っている状態へと変化しているはずです。さてこれが目が下転している状態で起き続けると。当然先に書いたように舌は口蓋から離れ、主柱、土台としての役割を失い、鼻呼吸から口呼吸に変わり、最上階が崩れるので下の階層は影響を受けます。首が前に倒れるので代償として背中は伸展、胸郭は開いた状態になるので、横隔膜は柔軟性を失い、呼吸は浅くなり、自律神経は交感神経優位になります。まっすぐ前を向いた状態でも目は下を向いているのが楽な状態になっているので、顎が上がった状態になり、また顎が上がれば自然と目は寄るので集中状態は作りやすく、この状態が基本姿勢として定着してしまいます。
首が前に倒れている状態だと後頭部の頭と首の付け根の部分は強く折れた形になり、そこを通る椎骨動脈は圧迫を受けます。この椎骨動脈の血流が下がれば頸性眩暈と言われる眩暈が起きやすくなり、そのまま椎骨動脈は脳へと続き、小脳の主動脈となるので、小脳は不活性状態に陥ります。小脳の役割は運動の制御のみならず、短期記憶や注意力,情動の制御,感情,高度な認識力,計画を立案する能力のような知覚情報の統合や情動の制御のほか,統合失調症(分裂病)や自閉症といった精神疾患と関係している可能性も示されています。首が前に倒れている状態だと、噛み合わせは奥歯(臼歯)が強くぶつかってくる変化が起こります。奥歯(臼歯)は身体に強い力を生み出す役割がありますので、状態は加速的に悪化します。また折れた後頭部にある後頭下筋群と目は神経的に強いつながりを持ちますので、その筋群の過緊張は視機能を落とすことに繋がります。長時間、目が下転しての集中状態。これをいかに避けるかが重要です。
3噛み合わせ、舌の問題
正しい噛み合わせの条件を書いたところで、一番に下顎の位置と書いたと思いますが、下顎の後ろには気道があり、脳と身体をつなぐ重要な機関がすべて通るバイパスである首があります。下顎の位置が後ろに下がること、舌の位置が後ろに下がることは、この機関にストレスをかけることになるので、酸素を取り込むためにも首を前に倒して気道を開き、ストレスから解放させなくてはいけません。前歯の噛み合わせがない人は顎の咀嚼運動の中で前歯の当たりがないので、その刺激が脳に情報として上がることがなく、咀嚼運動の最終噛んでくる時の前方の位置が学習できていません。
そういう状況に陥ると筋肉の走行上、下顎は後上方に引き上げる形になるので良い状態を得ることはできません。審美のために前歯の角度を変えると下顎を前に出すことができなくなるので、下顎は後ろに押し込まれてしまいます。受け口でも、下顎を後ろに押し込んで審美を得る行為は多大なリスクが伴います。歯の治療は寝させて治療を行います。活動する姿勢と寝ている姿勢では重力のかかり方が違います。
寝させて噛み合わせの調整を行うことには必須な意図がありますが、その意図を汲まず削る行為を行うと、下顎は後方に、噛み合わせはずれて低く設定されることになります。
歯の不調(或いは噛み合わせ)によって、どのような不調が起こりうるのか?
歯の不調がある場合、歯が痛かったり、知覚過敏があったり、違和感があったりしますから、避けて通常の噛み方とは違う噛み方をせざるを得ません。咀嚼筋を含めて下顎周囲には136個もの多くの筋肉があり、それに連動する筋肉があります。実際は食事をする際に目に制御があり舌の運動に問題が生まれる場合もあり、姿勢や、食事中の会話など、実際の生活の中では教科書通りの咀嚼筋のみの活動というわけにはいかないでしょう。身体はユニットで考えるべきですから。しかしその中でもその筋活動に偏りが生まれれば、筋の付着する骨は影響を受けざるを得ません。その中でも頭蓋骨や頚椎は歪みやねじれ、傾きを生み安く、脳脊髄にはストレスがかかります。脊椎の頭頸部の位置からは副交感神経が出ているので、状態が悪くなれば脳に上がる求心性情報も減り、交感神経優位な状況になるでしょう。寝つきが悪い、睡眠が浅いなどの状態は出やすいと考えられます。
歯は固有感覚器を持ち合わせ、脳神経でいうところの三伹神経支配です。三伹神経は脳の橋という場所で情報を処理されます。発生学的には橋と小脳は同じ細胞からの分化なので、関係性が深く、歯の問題が起きれば、小脳の不活性、小脳の役割には問題が現れる可能性が高いと思われます。噛み合わせの問題がある人は頚椎上部のねじれが発生している場合が多いのは日々のレントゲン写真での診断の積み重ねの上で確実なので、椎骨動脈の状態にも問題は起きているでしょう。その観点から診ても小脳の不活性は起きやすいと考えざるを得ません。
また、これは一般的データからのお話ではないので、公に出すべきではないかもしれませんが、噛み合わせが良くなってくると、生理不順や腰痛、鬱の状態は良くなることが多いです。バセドウ病など下垂体に関わる問題もしかりです。不妊症の治療の一環として当委員に来られる方もいます。これは頭蓋骨の歪みがとれてきて、脳がストレスから解放されてきたことからの変化だと思われます。腰痛に関しても、鬱に関しても、脳血流に問題が出ている研究論文は出されています。生理不順に関してもホルモンバランスの変化が起こっているからだと予測されます。頚椎ヘルニア、腰椎ヘルニアの手のしびれや、歌詞の痺れの悪化。体の可動域の消失なども起きやすい症状の一つです。
日頃の意識から改善していく
歯はミクロン単位での調整が必要なので、日々のエクササイズなどでそれが改善されるということは考えにくいと思います。しかし、予防していくことは可能だと思います。
うつぶせ寝は最悪です。下顎を後方に押し込む行為は先に書いたように身体にもたらす影響は多大です。また、矯正治療でわかるように、歯は外力によりその位置を動きます。うつぶせ寝のみでなく、肩肘をつく行為、考え事をする際などに顎や歯の周囲に手を添えるなどの行為も良くはありません。致し方のない場合もあるかもしれませんが、片噛みは良くありません。
審美の問題と噛み合わせ、舌の機能の問題は解決が必要な問題が多いですが、安易な前歯のみの審美問題の解決は下顎の位置を後方に押し込んだり、舌の置き場を狭くして機能を失わせたりしますので、十分な注意が必要です。
先に書いたことにより『目の上転』が何より大事です。子供の時期は全てが自分より大きいので、世界が上に多く目が上転する時間が多く、成長はその中で行なっていくべきです。
スマートフォンやパソコン、ゲームなどを長時間することで身体は多大な影響を受けますし、噛み合わせや舌の機能ももちろん損なわれることになります。大人になれば圧倒的に下の世界ばかりになり、上の世界がなくなります。外にいる場合は上の何かを意識して見る時間を多くして、上の世界を確立させることが、噛み合わせにも舌の機能にも好影響を与えることになるでしょう。
口蓋は広く浅い形をしているべきです。その成長発育は授乳の時期から始まります。乳首を口蓋で舌を使って潰して吸うことから咀嚼してものを飲み込む時の舌の機能に繋がり、口腔内を陰圧にして唾を飲むなどの昨日も確立します。舌を口蓋に押し付けて陰圧を作り出し続けることで歯列のアーチは大きく広がり口蓋は下に落ちてきて浅くなります。その変化により口蓋の上にある鼻腔は下に広が理、鼻呼吸に十分な鼻腔の容積を獲得します。目が下転して舌が下に落ちている状態では嚥下する際の口腔内の陰圧を作りにくくなります。前歯のあたりがない場合などは特にですが、上下前歯の間に舌を挟み陰圧を生み出すようになれば、奥歯(臼歯)での伵合しか無くなるので、一歯単位の負担はもちろん増えますが、下顎の位置は後方に下がり、頭頸部から全身の筋緊張も高まります。
歯のことで意外と知られていない事実
脳の右半球は目からの情報を左右空間から入力するのに対して左半球は右空間から強く入力するという特徴を持つので、人間は右空間への注意が優位という偏りの特性を持ちます。私の私的統計ですが頭蓋骨の歪みの傾向を調べたところ
被験者数101人男女混合。
年齢は一人中学生の女の子以外はみんな20歳以上の成人。
蝶形骨左回旋 下顎骨左回旋
左側眼窩低位 13人
右側眼窩低位 34人
下顎骨右回旋 左側眼窩低位 5人
右側眼窩低位 5人
蝶形骨右回旋 下顎骨左回旋
左側眼窩低位 6人
右側眼窩低位 12人
下顎骨右回旋
左側眼窩低位 5人
右側眼窩低位 21人
蝶形骨左回旋 総計57人
蝶形骨右回旋 総計44人
下顎骨左回旋 総計65人
下顎骨右回旋 総計36人
左側眼窩低位 総計29人
右側眼窩低位 総計72人
蝶形骨の左右回旋方向には明らかな有意差は現れず。明らかな有意差が現れたのは左右眼窩の位置傾向。蝶形骨左回旋、下顎骨左回旋、右側眼窩低位の状態が34人と一番多いパターンとなりましたが、人は右側視野が優位(これは他のデータで圧倒的に出ている)というのをベースで考えると、右目を優位眼として右の地面を捉えている人が多いのだなということが言えると思います。
そうすれば、やればわかりますが、左目つぶって、右目で地面を捉えると、右に斜頸して下顎は左方向へ、左目よりもちろん右目が低い位置にきます。この傾向を持つ人が、多いというわけです。身体の補正を考えると左空間への注意を多くすということが必要になり、人間は右重心になれば右空間の注意が強まり、左重心になれば左空間への注意が強まる機能がありますので、左重心、目の上転が身体への補正、口の中への補正としては有効となり、パソコン業務の方などの方には右お尻の下にタオルを挟むなどして左のお尻で座面を感じ、モニターは左のできるだけ情報の空間に置くようにオススメしています。
桜通り歯科クリニック 松浦敦