『歯並び』と『噛み合わせ』
『歯並び』と『噛み合わせ』
みなさんは『歯並び』と『噛み合わせ』の違いを明確にわかりますか?
『美しい歯並び』『歯並びが悪い』など、言いますね。歯並びとは主観的なものです。見た目感覚の問題。尚言えば、好み、すきずき。そこには時代背景や、メディアの戦略や流行までもが含まれるでしょう。そこには、機能の問題や多臓器、他組織などとのつながりの問題などの理論は含まれません。ただただ見た目感覚でしかありません。
噛み合わせとは理論ありきでなりたつ言葉です。身体のルールが含まれた言葉ということです。前歯と奥歯では主として動かす筋肉が違います。上下の前歯同士で噛んでも強い力を生み出す筋肉は充分に動きません。前歯は噛み切る。奥歯は噛み砕く、すり潰す。など、役割が違います。前歯と奥歯では敏感さが違います。前歯は敏感で、奥歯は鈍感です。口の中はすべてに同じことが言え、歯医者さんで注射をされるときも前の方は痛く、後ろの方は痛くなかったりします。口の中は非常に複雑にできています。下の歯の並ぶ下顎は関節と筋肉でその場にあります。位置を決めるのは“歯”です。多くのルールとつながりが存在し、その機能には意味合いをもたさなければ、つながりがありますから、腰が痛いだとか、手がしびれるだとか、鬱ぽいだとか、そういう症状に“つながって”しまうわけですね。
噛み合わせという言葉には、歯並びと違い、そういう様々な理論、ルールが含まれています。その上で良い、悪いを言うので、簡単に使用しますが、意外と深い言葉なのです。
私は噛み合わせが専門なので、噛み合わせについてはこれからも少しづつたくさん書いていこうと思っています。歯並びは主観的。噛み合わせは論理的。