歯ブラシの選び方
歯ブラシの選び方
コンビ二やドラッグストアに行けば歯ブラシは数多く置いてあり、みなさんどれを選べば良いのか迷うことでしょう。通常どのメーカーの歯ブラシにも“かたい”“ふつう”“やわらかい”と種類があると思いますが、特別なことがなければ“ふつう”を選んでください。“かたい”が適している人は、状態は、どんな人、状態なのか、正直わかりません。思い浮かびません。ゴシゴシと荒く、強く、歯をみがいた際に若干歯肉がヒリヒリとして、みがいた感が心地よい人もいるかと思いますが、歯肉は弱い粘膜です。皮膚のように強く硬い上皮はありませんので、適度な刺激は血行を促すマッサージ効果もあるでしょうが、過度な刺激はいたずらに傷つけるだけです。粘膜の表層を破り、炎症を引き起こします。炎症を起こした粘膜は退縮する可能性もあります。“かたい”歯ブラシが選ばれる理由はなんでしょう? 床にこびりついたガムを剥がすときくらいでしょうか。“やわらかい”もしくは“こどもよう”が選ばれる場合はあると思います。前述した様に歯肉に怪我をしてしまっている時。炎症がある時、その場合優しく汚れをとらなければならないので“やわらかい”が良いでしょう。進んだ歯周病、炎症の激しい場合はどれも同じことが言えます。日本人の歯肉は、特に女性に、シンスカルプと言われる歯肉の厚みが薄いケースが多く、もしかしたら、“ふつう”の毛先の硬さでも歯肉に反応が出てしまう方がいるかもしれません。その場合、先ずはブラッシング圧が強すぎるのではないかと疑うべきですが、コントロールのうまくない人もいると思います。もしかしたら”やわらかい”を選ぶべきかもしれません。
特に何もない場合、毛の硬さは“ふつう”を選びましょう。
毛先の細い歯ブラシがあります。『システマ』とかがそうですが、私も『システマ』が発売された時、歯周ポケットの深くまで汚れ、プラークがとれることを期待して、自分でも使いました。みなさんにもお勧めしました。その結果、炎症が出る、炎症がひどくなるケースが続出しました。 私は今でも『システマ』は好きで、使いますが、歯肉に炎症がある人、ブラッシング圧(歯ブラシを動かすときの力のコントロール)ができないひとはやめたほうがいいでしょう。こどもの歯磨きにも適さないと思います。逆にコントロールできるひとは毛先が細いので、ポケット内の細かいところまで届くとは思いますので良いと思います。使い方が難しく、技術を要する歯ブラシだと思います。第一選択ではないと思います。
山切りカットなどごちゃごちゃとアクセサリのついている毛先の歯ブラシはダメです。山切りが歯の間、間に入り込むほど歯の間隔は狭くありません。ただただ接触面積が少なくなるだけで、効率が悪く、逆に届いてほしいところ、シンプルな形であれば届くところに届かないことも多々あるでしょう。
自分のブラシ圧のコントロールに自信がない、歯肉に炎症があるひとは、シンプルに飾りのない毛のブラシを選びましょう。
ヘッドの形は私は小さい、楕円形のような、先細りの形が好きですが、シンプルなかたちであれば良いと思います。口があまり開かない方、親知らずまでぎっしりと奥まで生えている方、太っている方(太っている方は、口を大きく開けると、頬のお肉が内に大きく寄り、奥まで歯ブラシが届きにくいです)は私が選んでいるように、ヘッドの小さなタイプを選びましょう。
歯ブラシの柄の部分はよっぽどおかしな形をしていなければ、なんでも良いですが、シンプルにまっすぐな形か、細くて緩やかに内に曲がるカーブの形をしたものが良いと思います。(歯の並びは弧を描いていて、一番奥の歯の奥側の面はみがき残しの多い場所です。若干細い柄に緩やかなカーブがつき、ヘッドが小さなものが一番その箇所に届くのではないかと考えてしまいます)バネのような飾りが付いているがために太くなってしまっている柄のものはやめましょう。なんのための飾りなのか...奥や細かいところに届かなくなります。
ヘッドは小さめのものか、シンプルな形のもの、柄は細め、飾りのないシンプルなものか、緩やかな曲がりのあるものを選びましょう。
電動歯ブラシにも同じことが言えると思います。最近は音波ブラシ、超音波ブラシもあります。使用するのであれば、音波ブラシ、超音波ブラシをお勧めします。私は手用の歯ブラシより良いと思っています。いろいろな意見があると思いますが、実際ほとんどの人が、歯ブラシの動かし幅が大きすぎ、磨いている時間が短すぎ、という状態です。 音波や、超音波で、歯垢や、食ベカスを浮かし、細菌のつくるバイオフィルムを破壊して、効率良く清掃ができます。振動幅も手では生み出せないほど細かく、速度も速く、歯や歯肉に押し付ける圧に気をつければ、絶対的に良いでしょう。
気をつけるべき点は磨き方です。手用歯ブラシを使用した磨き方と同じく、ゴシゴシと動かしてしまっている人がいます。電動、音波、超音波ブラシは、そのものが適正に動いていますから、必要な場所に、角度を変えながら当てるだけ。 もう一つだけ付け加えるなら、歯磨き粉の中に研磨剤が多く入っていないものがいいでしょう。適正な圧でというのがルールですが、実際は押し付ける圧が強い人が多いと思いますから。
私的な意見が多く混ざっていますが、ご購入の際は参考にして選んでください。